2007-10-16

地域との連携 英語の学習活動

2時間目と3時間目は、地域と連携した英語の学習活動でした。
英語が担当な児童の保護者2名が、企画し、実施したものです。
この授業では、担任の教師はアシスタント、保護者がメインティーチャーになります。
このコラボレーションが、とても印象的でした。

UNRWAでは(シリア一般に言えるかもしれませんが)、自分たちの立場やそのイメージから抜け出すことが難しいので、保護者が中心になって授業をするということは、非常に難しいです。たとえば、ハムゼの言葉を使って説明するなら、「スーパーバイザーが自転車やバイクに乗っていたら、地域の人が、”まさかスーパーバイザーが自転車?!”と驚き同様するだろう。スーパーバイザーの立場の人は車じゃないと、周りからの目が厳しい」、「学習支援センターのアシスタントには、何の権利もない」というように、親は親、教師は教師、校長は校長といったように、異なる立場の人がそれ以上のことをするという文化がない。

ただ、UNRWAの先生に要求する仕事の多さは非常に多いので、信頼できる地域の人とTeam teachingを組んだり一緒に授業や教材を作っていくことは、今抱えている問題解決の糸口になるかもしれない。

他者とのコラボレーションでの学習経験が乏しいUNRWAでどこまで、授業内、学校内でこういう日本での経験が生かされるか分からないけれど、不可能ではないので是非トライしてもらいたい。

【英語の学習活動の流れ】
・ 英語の数字を学習したので、1から7までの英語の数字をつかったゲームをする。
・ アラビア語の数字を覚える
・ アラビア語の数字を使って同じゲームをする

【授業のポイント】
1) Authentic(真正な文脈)な学習で、数字を単に覚えるのではなく、数字を使って遊ぶ、つまり、遊ぶツールとして多言語を使うことで、子どもの意欲を高めていた。
2) 何度も繰り返すことで、児童は自分がそこで何をすべきか確認し、ゲームに参加することができる。始めの1,2回は、何をすべきか周りの様子を伺いながらの参加だったけれど、徐々に参加の度合いが変化していた。→ モデルの提示とある程度まとまった時間の確保が必要
3) 外部リソース(ハムゼなど)をうまく活用し、子どもたちの学習動機につなげていた。
4) 折り紙の活動で制作したプロダクトが、ハムゼへのプレゼントであることを示し、単に折り紙をやって終わるのではなく、自分たちの活動に、何か意味をもたせていた。

とても、工夫がたくさん盛り込まれた授業でした。野上さん、ウスラさん、ありがとうございました!

No comments: