2007-10-15

岡山 津島小学校へ!!

今日から1週間は、岡山県の津島小学校を訪問します。
津島小学校は、県優秀校(2003年)で、実際それを感じさせられるくらい活発に活動している学校です。
津島小学校のWEB http://www.city-okayama.ed.jp/~tsushimas/

今回は、三宅先生の協力を得て、津島小学校への訪問を実現することができました。三宅先生は、総合学習の実践でもとても有名な先生です。何度かNHKの番組でも三宅先生の実践がとりあげられていて、UNRWAの教員研修でも何度も(少なくとも10回以上の教員研修で)利用していました。

ハムゼもテレビでしかみたことがない三宅先生に実際会えたこと、そして彼女がテレビ番組で実践していた総合学習のコンセプトを他の教員に対して紹介していた者として実際に会えるのはとても刺激になったようです。

今日は、午前が大阪から岡山へ移動。
午後から小学校を訪問しました。
子どもたちと一緒に給食を食べて、午後は、5年生に対してシリアやパレスチナの話をしました。
子どもたちはとっても熱心で、質疑応答の時間になるとたくさんの生徒が質問してくれ、その態度に関心させられました。事前にシリアやパレスチナについての資料が配布され、それを読んで質問があるところは、しっかり考えてくるように指導されており、単に外部からの人の話を聞くだけではなく、外部人材も学習のリソースと考え、事前事後の授業設計もきちんとされていました。

その後、ハムゼのために休憩室を準備していただいたのでそこで少しだけハムゼ、岸、古川の3人でディスカッションしました。テーマは以下のとおりです。
1)発達段階に応じてどのように提示する情報量を調整するのか
   →ハムゼが、とりあえず質より量でプレゼンをしたのに対し、私は一枚の写真にも情報がたくさんあり、流してみるよりしっかり一枚ずつに現れるメッセージを理解しながら進んだほうがいいということを言いました。それがディスカッションするきっかけになったというわけです。

日本の子だけでなく、UNRWAの生徒も、メディアに接することが多く、大量な情報が身の回りにあるのは一緒です。とりあえずいろんな情報さえ与えれば、あとはみんな覚えるという発想ではなく、必要な情報をどのように分析し理解していくか、そういうところを抑えながら授業設計したほうがいいのではないか、という問題意識です。そのディスカッションの中で、発達段階に応じた授業設計について話をすることができたのですが、もう少しつめる必要があると思いました。IDの理論を勉強するときに更に理解を深めたいと思います。

2)メタ認知について
津島小学校の1年生担任の先生が、ハムゼが高次思考力について興味を示しているので、その取り組みをみせてくれることになりました。事前に、UNRWAでは1年生でどう国語教育が取り組まれて、高次思考力を育成する取り組みをしたいのかハムゼと話をしてくださいました。

ところが、ハムゼは、”理想の授業”を想定した話ばかりで、たとえば、「UNRWAでは、行間を読ませたり、子どもたちにいろんな発想や思考を促したり、様々な活動をしている。まったくあなたが考えている授業と同じことをしていますよ」という。プライドや、UNRWAの学校の問題点を分析しようとしていないのか、他者の実践を参照して問題の糸口をみつけるということをこれまでしてこなかったからか、何が背景にあるのか分からないけど、他者から学ぼうという態度がまったくみれませんでした。

そこで、メタ認知についてディスカッションすることになった。自分の学習の状態を把握し、自分の課題を解決するためにどうしていけばいいのかを考えることを今までしてこなかったから、他者から学んでそれを糸口に問題解決する態度がみにつかないのでしょか。これについてはこれまでも散々いってきたことだけれど、三つ子の魂100までだろうか、なかなかそこが解決できずにいます。

3)コミュニティと学校の連携
明日の英語の授業は、コミュニティの方が2人(児童の保護者)が企画し実施してくれます。授業のあと、その打ち合わせに参加しました。このように、コミュニティの人の力を駆りながら授業作りをしていくことにハムゼはかなり感心し、なぜUNRWAの学校ではこういうことができないのか、について話していました。いろいろ問題はあるにしろ、こういう取り組みは非常に大切なことなので、今後UNRWAの教育の中に導入できる可能性があるのであれば、教育部長とその可能性を探っていきたいと話していました。

1日目は、授業観察がなかったので、だいぶリラックスした日を送ることできました。津島小学校の先生のコラボレーションや、学校全体(子どもも教師)がとても活動的でフレンドリーな雰囲気にハムゼもすっかり楽しめたようです。明日からがとても楽しみです!

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