2007-09-18

三箇牧の学校見学を通した感想


ハムゼが、三箇牧の見学の最中に、「もし自分がこのような学校の教師ならば、きっと一生教師という職を辞めようと思わないだろう」と言っていました。それくらい、学校の雰囲気、生徒との関わりに感心したようです。ハムゼが特に日本の学校から学びたいといっていた点について書きます。


① 日本の学校には多くの「自由」がある。
UNRWAの学校では、教師の許可なしに発言したり、立ち歩いたりすることはできない。しかし私が授業を見ている限りでは、子どもたちはのびのびしていて、教師との関係も非常に近い。教師と親しそうに話し、とても信頼しているように見える。


② 教師と生徒、生徒同士の人間関係、コミュニケーション
見習うところの一つは、教師と生徒の関係性、また生徒同士の関係性だ。学校での生活を通して生徒は実に多くのことを学んでいる。どのように他者と共同すべきか、他者を理解し自分がどうふるまうべきかを学ぶ。学校の中にこのようなコミュニケーションを促進するための工夫がなされている。


③ 学校全体がLearning Communityもしくは家族のような共同体になっている
すでに協働学習をする土台が学校にはある。いっしょにご飯を食べ、掃除し、遊び、運動(組み立て体操など)を通し、他者と一緒に学ぶという姿勢が育っている。UNRWAのほうに、学校は勉強する場所だとしてみなしている限り、なかなか授業の中だけで、LCAをするのは難しいかもしれないが、不可能ではないので、その可能性を探りたい。


④ すべての先生が美術や音楽の知識、技能がある
音楽や体育というのは、主要科目と同じくらい重要なもので、身体を動かしたり、他者と関わる中で多くのことを学ぶ。ところが、UNRWAの学校では、教科担任性なので、こういう取り組みを教師ができない。社会の中に絵を書かせる活動や、国語の中に音楽を組み込むということができない。日本の教師はある程度みんなが美術や音楽の知識があるため、必要に応じて様々な学習活動を授業に組み込むことができる。楽しみの無い授業は、生徒にとっては刑務所と一緒だ。授業を楽しく、魅力的なものにするためにはやはりこういった遊びの要素や楽しい要素を普通の授業の中でも組み込んでいかなくては成らないと思う。

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